ER-6fに至るまで
先日、ヤマハのSR400を売って、カワサキのER-6fを発注した。
[ER-6f]タグの項目では、うちの読者の方とは別の、バイク乗りの人が見に来ることも考えて書いていきたい。
バイクのインプレでは書き手の経験が問題になる。同じバイクを評価するのでも、書き手が今乗っているバイク、直前に乗っていたバイクによって大きな差が出る。レーサークラスの人が乗れば、ナナハンはまったりして町乗りに最適などという評価になるが、免許取り立ての人間が乗れば、異次元の加速、ということになる。
そのあたりはまったく相対的なことなので、万人が納得するインプレなどというものはできない。小川のインプレも、どうしても、直前のSR400と比較することになる。その辺はお許しを、というかむしろ、そういう変なインプレのほうが多分面白くなると思う。
インプレを始める前に、主要なスペックを比較。
・SR400
排気量:400cc 27馬力 軸トルク:3.0Kg
エンジン:空冷SOHC単気筒 キャブ仕様
乾燥重量:152Kg
実測燃費:20~22Km/L
ネイキッド チューブタイヤ キックスタート
・Er-6f(マレーシア仕様)
排気量:650cc 62馬力 軸トルク6.4Kg
エンジン:水冷DOHC並列二気筒 FI仕様
乾燥重量:174Kg
実測燃費:-
フルカウル チューブレスタイヤ セルスタート
SRを降りた理由を書く前に、SRに乗った理由から書くか。
SRの前はホンダのビッグスクーター、フォーサイトに乗っていた。非常に便利なバイクだったけれど、フルカバーされているので中身が見えにくい。なぜかそのころバイクのような機械をいじりたいという衝動が高まっており、発作的に、エンジンむき出しの単車に乗ることにした。
そこでSRを選んだ理由は特になかったと思う。たまたま目に付いたから。スズキのTSとも比べた。だが、SRを買った後で、それが実用車というよりはアクセサリーとして使われていることを知った。今から考えると、むしろセローやFTRなどのオフ車にするべきだった。SR以前のフォーサイトでは川原や林道にもよく行っていたから。
とはいえ、買えば買ったで、クロムメッキのパーツを磨くのはけっこう楽しかった。
SRを手に入れてからは各部適当にいじりつつ、ツーリングや取材に出ていた。
この取材というのがくせもの。近県に一人で出かけるときは、電車よりも車よりも二輪のほうが取り回しがいい。実用的な用途が多かったということ。仕事で移動するのに、下道をのんびり楽しみつつなどということはやっていられず、高速に乗った。高速に乗るとSRは弱点を露呈する。振動や風圧。溜まる疲労。ついでに、炎天下ではすぐエンジンがかぶって、かからなくなった。キックスタートを呪ったことが何度もある。
しかしSRが悪いわけではない。SRは80Km以下では非常に楽しかった。だから車種を間違えていたと言える。車種を間違えたのは自分の責任だから、愚痴を言うひまがあったらとっとと乗り換えたほうがいい。(それでもずいぶん長い間、乗りながら愚痴を言っていた……これは申し訳ない)
そこで、振動と風圧がSR以下で、時速80Km以上で楽に巡航できるバイク、要するにツアラーに乗ることにした。
そういうわけで、新機種選定の条件が固まってくる。
・SRよりパワフルでなければならない→400cc以下は脱落。
・疲れる姿勢ではいけない→ハンドルがタンクより低いスーパースポーツ系が脱落
・風圧を避けたい→ネイキッド、アメリカン、オフ車が脱落
・またがりたい→スクーター脱落
※この選択に限っては、好みだとしかいいようがない。スクーターは好きなんだけど、またがりバイクはもっと好きだというだけ。これは両方乗ったから言える。
あとは、取り回しが楽か、燃費はどうか、積載はどうか、という細かいフィルターがかかって、多くのバイクが抜け落ちていき、600セミスポーツのバイクたちが残った。
ER-6f、FZ-6S、SV600S、CBR600F4iといった面々。
「四発はつまらん!」という周りの意見が多かったため、この中から二気筒のERに決めた。しかし俺は一回も四発(直列四気筒エンジン)に乗ったことがないので、一度は乗ってもよかったかもしれない。
納車は来週の予定。
(11/09 文体改訂)
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