25日土曜日、東京でサイン会します
明日土曜日の午後二時から、東京・秋葉原の書泉ブックタワー9階で、作家の冲方丁さんとトークショー&サイン会をやります。
そのために、早川からいただいていた冲方さんの最新刊、マルドゥック・ヴェロシティ1~3を通読。
プロローグに目を通したとき、一風変わった羅列的な文体に抵抗を覚えて、数日放っておいたんだけど、いざ腰を据えて読み始めると、これが恐ろしいほどの面白さ。文体への抵抗もいつしか忘れて、一気に読みきってしまった。ああ寝不足。
前作に当たるマルドゥック・スクランブルを読んだのは数年前(そのときも冲方さんと対面する直前だったな)。忘れている部分もあったが、いくつもの記憶が「ヴェロシティ」のおかげで呼び覚まされた。ウフコック、ドクター・イースター、ボイルドの三人の過去が濃厚に描き出されているのは当然として、そういえばこんな奴もいたなあ、という端役もきちんと拾われていたのでにやにやした。
文体の違いは気にならない、というよりも、「ヴェロシティ」を読んだ後、いま「スクランブル」を読み返してみると、旧作の文体が冗長であるような気さえしてくる。もちろんそれは錯覚なのだけど、新作の文体は、畳みかけるようなストーリー展開と相乗して、大変なスピード感を生み出している。これはありだと思った。
いろいろ感想を話すつもりなので、明日はどうぞご来店を。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
『マルドゥック〜』は確か、『導きの星』でカバーイラストを描いてらっしゃる村田蓮爾さんがキャラクター設定か何か(うろ覚えですみません)を担当されてるんですよね。
面白そうですね。明日のサイン会は行けないんですが、『マルドゥック〜』は機会があったら読んでみたいです。
投稿: 高槻佑人 | 2006年11月24日 (金) 20時57分
村田蓮爾さんがキャラデザされているのは、マルドゥックのアニメ版です。
本日の会は席が9割埋まって、良い感じに話せました。ご来場の皆さん、ありがとうございました。
投稿: おがわ | 2006年11月26日 (日) 01時02分
トークショー&サイン会おもしろかったです。
印象的だったのは、冲方さんの2週間逃げた発言と、小川さんの自分が表現したい事はすべて小説で表現できるので他のメディアへの進出は考えてない発言(私は逆に向いていないと思います。人物や背景の設定が濃い作品が多くて他のマンガとかアニメでは説明しきれないのでは)でした。
ただ残念だったのは、ヴェロシティのネタバレが無かったことですかね。
ちなみに、このブログをRSSで購読してなければ、このトークショー&サイン会の存在を忘れていて後悔するところでした。
投稿: HAL | 2006年11月27日 (月) 00時57分