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2006年9月22日 (金)

打ち上げ前の雑感02

 昨日は皆の興味がロケットに偏りすぎたことを嘆いたが、事情を聞くにつれ、それも仕方ないという気がしてきた。輸送システム(ロケット)だけでなく、宇宙研を含むJAXA全体の体質がお役所的になってきている。ここでいう役所的というのは、宇宙探査という本来の目的に向けた資源や人の配分が最適化できておらず、組織維持が目的化している状態のこと。雑音が多くて、フロントの人が仕事に集中しにくくなっている。

 そういったことを話すのは本意じゃないんだが、こう、どっちを向いてもダメな話ばかり聞くと、無視してもいられない。はっきりいうと今のJAXAは宇宙開発をやる気がない。宇宙に興味がないのに、地位の安泰や収入を目当てに入っている人が少なくない。迷惑な話だ。(全然自覚がないのに組織を疲弊させている人──今日会ったある方いわく「イノセントなんですよね」──もいる。また別の意味で困る)

 だが、どうすればそれを改善できるか、ここでは話さないことにする。そういう状況だと意識するだけにしておく。

 別の、腑に落ちた話。
 SOLAR-Bについて今ひとつおのれの理解が足りないように感じていたが、今日、あるプロの人から聞いた話で、なぜピンと来ないかがわかった。
 その人によれば衛星を飛ばす人は二種類いる。一種は百科事典の項目を付け加えるために衛星を飛ばす人だ。もう一種は自分がやる代わりに衛星にやらせる人だ。
 はやぶさは後者の衛星だった。多くの人が、自分が着地する代わりに着地したはやぶさを、小惑星上に見た。俺もその一人で、虚空の小さな岩塊の上でバウンドする手作りの機械を想像して、共感した。
 ところが、SOLAR-Bは前者の分類になる衛星だ。これはもちろん素晴らしい──ガリレオ以来の望遠鏡天文学の系譜に連なる優れた代物で、知の地平をまた一歩広げてくれる。
 しかし、そこに自分を代入するのが難しい。太陽を見るという行為が目新しくない。
 いや、目新しくないからって敬遠していてはいかんのだが、理屈としては納得した。

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